2023 サマーリーグ体験記 – 市川航都選手

2023年8月31日

皆さん、こんにちは！

2023年アメリカ🇺🇸サマーリーグも無事にシーズンが終わりましたので、各選手にインタビューを行っていきます。

第4弾はカンザス州ヘイズビル市のヘイズビルアビエイターズでプレーした市川航都選手（内野手）です！

アメリカでの野球はどうでしたか？

個人の成績では前半戦は調子が良かったが、後半に調子を落としてしまいました。疲れでが出てきてバットが思うように振れなかったり、普段は追いつける打球を追いつけないなど、独立リーグよりも短期間に試合数が多く体力の無さを感じました。

2カ月試合をして日本の方が細かいところまでこだわっている野球だとは感じましたが、アメリカの野球は力と力でぶつかりとにかく点を取り合う試合だと感じました。日本は失敗を少なくしとにかく最小失点に抑えることを目的としているが、アメリカはミスは構わないとにかく点を取って勝てばいいだけという考えの人が多く試合をしていて、とても楽しかったです。

自主練習をしている時にチームメイトからバッティングについて多くのことを学びました。小柄な選手でも小柄だから長打は狙わないという考えではなく、その体の中でどう飛ばすかを考えてやっていて自分は今まで当てに行くようなバッティングが多くそれがいかに勿体無いことだったかを痛感しました。

野球以外の生活はどうでしたか？

独立記念日にホストファミリーとパーティーをして楽しみました。記念日や宗教についてアメリカ人はとても大事にしていたので自分も大事にしないとなと思いました。アメリカの家族はとても仲が良く感謝の言葉をしっかり伝えていて、自分も野球が出来ているのは家族のおかげなので感謝を伝えなければならないと感じさせられました。

チームメイトとオフの日にメジャーリーグの試合観戦やアクアパークなどへ行きました。オフを全力で楽しむチームメイトを見ているとオンとオフの切り替えがいかに大切かを学び、自分もやる時はやる楽しむ時は楽しむということを再度確認することが出来ました。

最初は言葉の不安がとてもありましたがホストファミリーもチームメイトも自分に伝わるように話してくれるなどをして、少しずつ覚えていくことが出来ました。話せなくてもいいという姿勢でいると覚えることがないので自分からコミュニケーションを取りたいと英語を学ぶ姿勢が大事だと思います。終盤では翻訳アプリなどを使わず日常会話をできるようになっていたので日本語ではない人と話せる喜びを感じました。

サマーリーグで成長したことは？

アメリカの選手達はとにかく楽しんでいました。1打席打てなかったら気にすることもなく楽しんでいれば結果が出ると考えていました。自分は今まで1打席打てなかったらそれを気にして引きずっていました。しかし、まず楽しもうと思いだしてから結果が良くなっていくのを感じマインドがどれだけ大事なことかが心に沁みました。

打撃ではどの選手も割れをとても意識していて懐を広くする練習をしていました。自分はその感覚が無かったので最初実践した時は違和感がありましが自主練習で繰り返し行い慣れてくると今まで以上に飛距離が出てコンタクト率も上がりました。守備でも捕球して素早く投げる事を意識する日本とは違い、送球スピードを速くするための守備という感じで綺麗な捕り方をするより、捕球できれば送球でアウトにできるという意識でやっていました。自分も送球スピードが上がり守備の幅が広がったと思います。

今後の目標について

独立リーグでサマーリーグを経験した選手は少ないと思います。自分はアメリカに行き違う野球観を知ることが出来ました。なので、アメリカで得たマインド、技術全てを発揮し目標であるNPBで通用する選手になっていきたいです。

将来は野球を指導する側にもなりたいと思っています。アメリカに行き多くの事を学んだので、いつかまたアメリカへ行き野球について勉強して、自分のように成長する喜びを感じる選手を育てたいです。

これから海外を目指す選手に向けて

自分で変わろうとするのには限界があります。自分も今までは変わろう変わろうと何度も思ってきましたが、大きく成長するのは厳しかったです。変えてくれるのは環境です。ポジティブな人がいればポジティブな思考になれます。日本には失敗しないための野球をしている人が多いです、ということは自分もその思考で野球をしてしまう事になります。野球人生は長くはありません。大きく成長して自分の目標に少しでも近づきたいのなら一歩踏み出してみてください。