2024 米大学シーズン体験記 – 小林拓斗選手

2024年5月10日

皆さん、こんにちは！

2024年アメリカ🇺🇸大学野球に挑戦している元アジアンブリーズ戦士、小林拓斗選手（外野手）。ミズーリ州のミズーリバレーカレッジでのアメリカでの初シーズンはチームの主軸として打率.349、本塁打7の活躍をしました。そんな小林選手にシーズンを終えてのインタビューを行いました。

アメリカでの大学初シーズンを終えて

アメリカでの初のシーズンを終えて1番に思い浮かんだのは、充実という言葉です。試合数の多いシーズンを過ごすのは初めてだったので、慣れない環境で疲れが溜まりやすかったり、大変なことの方が多かったですが、がむしゃらに野球をしたこのシーズンは本当に楽しくてあっという間で、とても充実した時間でした。

アメリカでの大学野球はどうでしたか？

アメリカの大学野球はポジティブ野球です。日本人は失敗をしたら叱られてしまう事が多々あるので、失敗を恐れる傾向にありますが、アメリカは失敗の数が多ければその分成長できるという考えを持ってるので、失敗をしても嫌な雰囲気にもならないし、思いっきりプレーができました。

さらに、アメリカ大学野球でプレーしている選手は身体能力が桁違いな選手が多いなという印象です。日本人である私が身体能力で勝とうとしても限界があるので、日本人らしい頭を使ったプレーや細かな技術で勝負する事が1番だと思いました。

自身の成績やプレーを振り返って

自分のプレーに関しては良い面もありましたが課題も沢山見つかりました。1試合3ホームラン、低反発の金属バットを使用するアメリカ大学野球で木製バットで出場し、2打席連続ホームランなどの打撃力や足を活かした守備力などはアメリカでもやっていけるという自信になりましたが、目に見えないプレーや試合中のあるプレーに対してもっとこうしてればチームに勢いを持ってこれたと思う事が多々ありました。

さらにハイレベルな環境で野球をする上で、常にチームの勝利の中心にいる選手にならないといけないと思ったのでこの先のシーズンでそれを体現していきたいです。

学校の授業、アメリカ生活、野球以外はどうでしたか？

授業が月曜日から金曜日まで入ってて、全て英語ということもあって日本人の私は他の人より何倍も勉強をしないといけない状況で、その上、野球でも常に結果を求められるというのはメンタルの維持だったり体力の消費だったり全ての面で自分が思っていたより何倍も過酷でした。

しかし、アメリカの私生活では、大学で野球部以外にも友達ができたので、金曜日にパーティーをしたり、キャンプファイヤーをしながら皆んなで話したりプライベートも充実していました。

今後の目標について

今後の目標は、サマーリーグでプレーをした後に、まずはNCAA Division1の大学に編入することです。その先の目標であるMLBドラフト指名に少しでも近づくための通過点として捉えているので、結果を残していきたいと思っています。

これから海外を目指す選手に向けて

この頃、InstagramのDMの方でアメリカ留学について質問を頂くことがあります。その際、一貫して伝えているのは、アメリカで野球したいと思ったなら必ず行動に移すべきですということです。日本では海外留学がまだマイナーな選択だと感じています。短期留学はよく聞きますが、複数年の留学はまだそんなに多くないと思います。だから、マイナスな意見や時には否定的な意見を言われる事がありますが、1度きりの人生、できる時にやらないで後々後悔するのは良くないと思うので、少しでも留学をしたいと思ってる人は誰かに話をしてみるだとか小さなことから始めるべきだと思います。

海外に行くことは世界観が一変します。これは実際に日本の外に出てみないと分からない事だと思います。私は日本で大学を2年間通った後にアメリカに来ましたが、入学時は何も目標もなく、野球も辞めてました。しかし、色んなことがあって野球という道に戻って、今はアメリカにいます。アメリカに行くという決断の前に、自分の背中を最後押してくれたのは、野球の本場アメリカで自分を試したいという気持ちでした。この思いに嘘を付かず、アメリカに行くという選択をして何も後悔していません。なんなら日本で何も目標もなく、過ごしていたあの時より、確かに忙しいし、勉強も大変だし、その上、野球の結果も求められる楽な環境ではないけど、あの時より何倍も楽しいし何倍も充実しています。少しでも多くの人にアメリカで野球をしたいと思ってもらえるように私はこの先も結果を残し続けて、道標になれるように頑張ります。